ジャニーズ「東山新社長」誕生シナリオの深い意味 次々と外部人材が組織に入る"変革期"は要注意

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そのような事実から、同族のジュリー藤島氏が社長にとどまる限り、過去の事件を組織として認めること、過去の被害者に対して救済を行うこと、今後(別の形であっても)新たな事件が起きた際に不作為に陥らないことのいずれも難しいことから、ジュリー氏の代表取締役辞任を勧告したと報告書を読み解くことができるのです。

さて、仮に東山紀之氏が新社長になったとすれば、何が変わるのでしょうか? ここで改めて報告書から、過去と現在のジャニーズ事務所の組織体制を対比させてみます。

タレントの「ツートップ」に期待されること

過去、ジャニー喜多川氏が担当してきたジャニーズJr.のプロデュースは現在、2019年に設立されたジャニーズ事務所の子会社ジャニーズアイランドが担当しています。そのジャニーズアイランド社長がイノッチこと井ノ原快彦氏です。

一方でメリー喜多川氏が担当してきた経営のトップが、ジャニーズ事務所の社長です。それが一族のジュリー藤島氏から今回、東山紀之氏にバトンタッチされるという観測が浮上しています。

故ジャニー氏が性加害を行い、故メリー氏がそれを隠蔽してきた過去の権力構造がそれでどう変わるのかといえば、井ノ原氏が二度と人権侵害が起きないようにプロデュース現場を守ると同時に、東山氏が過去に向き合い贖罪の役割を果たすこと、そして経営陣全体でガバナンスを強化することが求められています。この3つができれば、状況は変わると期待されているわけです。

ちなみに井ノ原氏の前任が滝沢秀明氏だったのですが、あれだけ後輩の面倒見が良かった彼が2022年にジュリー藤島氏の元を去りました。その経緯も勘案すれば、ジャニーズ事務所が変わるためには今回起用される東山紀之氏の役割がもっとも重要だということになります。

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