「毎日50錠の市販薬を飲んだ」彼女の壮絶な体験 大学生2年生のときに薬物依存に陥った男性も
今、社会問題になっている市販薬の過剰摂取。特に若い人たちの使用が深刻化している。依存に陥るとどんなことが起こるのか。2人の市販薬の依存症患者に自身のことを振り返ってもらった。なぜ薬に手を出してしまったのか、そして今思うこととは。
「今思えば、何でも話せる人がいなかった。1人でもそういう人がいたら、そういう関係性を作っていたら、その人に頼ることができていたら、違っていたかもしれない。過去の私はそういう人や関係性を持ち合わせていなかった」
現在、岐阜ダルクの職員として依存症患者を支援している勇(いさむ)陽子さん(40代)はこう振り返る。
17歳で初めて市販薬を過剰摂取
初めて市販薬を過剰摂取したのは、17歳のときだった。当時、何かあったわけではないが、何となく学校になじめないと感じていた。
「友だちから嫌われているんじゃないかとか、充実している毎日を送る周りの人がうらやましいとか、そんなふうに思っていました」
ぽっかり空いた穴を埋めるため過食に走った時期もあったが、太った自分を見てさらに自己嫌悪に陥る。未成年だが、酒を飲むようにもなっていた。そんな日々のなかで出会った1人の男性から、市販薬の過剰摂取を勧められた。
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