中国の新興EV「小鵬汽車」赤字拡大でも明るい兆し 旧モデルの在庫処分が響く、新型SUVは好調

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小鵬汽車の財務担当副総裁(副社長に相当)を務める呉佳銘氏によれば、製品ラインナップの刷新や販売台数の増加に伴い、同社のキャッシュフローは2023年後半に徐々に改善される見通しだという。7~9月期はG3iの負の影響がまだ残るものの、10~12月期には粗利率はプラスに転じるとしている。

VWからの出資を受け入れた小鵬汽車は、同社の大型SUV「G9」をベースにVWブランドのEVを共同開発する(小鵬汽車のウェブサイトより)

2023年6月末時点で、小鵬汽車の現預金などの残高は337億4000万元(約6745億円)と、2022年末時点に比べて13.37%減少した。とはいえ、小鵬汽車は7月26日にドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)と技術協力に関する枠組み協定に合意し、VWから7億ドル(約1018億円)の現金出資を取り付けており、手元資金は十分とみられる。

7~9月期は3割増収見込む

小鵬汽車は2023年7~9月期の業績について、EVの販売台数は前年同期比31.9~38.7%増の3万9000~4万1000台、売上高は同24.6~31.9%増の85億~90億元(約1699億~1799億円)との予想値を示した。これを達成できるかどうかは、新型SUVのG6の販売動向にかかっている。

本記事は「財新」の提供記事です

「現時点で販売の足を引っ張る要素があるとすれば、(半導体など)スマート化関連部品の不足だ。とはいえ生産能力の拡大とともに、G6の月間納車台数は9月には1万5000台を超え、10~12月期には2万台を突破するとみている」

小鵬汽車の創業トップの何小鵬董事長(会長に相当)は決算説明会で、今後の業績改善に自信を見せた。

(財新記者:謝韞力、戚展寧)
※原文の配信は8月19日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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