ジャニーズ問題に経済界も無関心ではいられない 「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に聞く
自分たちに傷がつかないように、アウトプットするタイミングを見計らっているようにみえる。「問題があると知っていたのに、なぜ今まで報じてこなかったのか」というアンチテーゼを自ら抱えることになるテーマなので。
──ジャニーズ事務所の対応は皆さんの目にどう映っていますか。
平本 事務所によって設置された「外部専門家による再発防止特別チーム」が被害者への調査を行っている。ただ、3~4人目をヒアリングするまでに1か月以上かかっており、8月4日の国連専門家の会見の後になって私も調査を受けた。「一生懸命やっています」感を急いで出している。
当事者の会は、事実認定、謝罪、そのうえでの救済を1つのパッケージとして、話し合いで平和的に解決することを目指している。今年5月に事務所が公開した藤島ジュリー景子社長の動画は、事実として認めていないけれども謝っていた。それには怒りを覚えた。まずは事実の認定から始まる。
今だから明かせるが、国連の専門家は「私たちはあなたたちを救いに来た。あなたたちは救われなければならない」と、私たちの目をみて話を聞いてくれた。作業部会の専門家は国連を代表しているわけではないが、ここまで言ってくれたことには本当に救われた。
──救済に向けての考えは?
平本 自分たちだけが被害者ではない。今から20年後、30年後になって「やっと話せます」という被害者が出てくる可能性もある。救済は恒久的でなければならない。
被害者救済センターや基金のようなものを作るというアイデアはある。
そういうことができる組織づくりを一緒にしませんかと。被害調査を行うにしても、被害者同士だからこそ聞けることがある。
「俺はジャニーさんを喜ばせたよ」とか「やられまくりましたから」とか、ギャグでも交えないと、わが身に起こったことを第三者に話すことができない。実態をリアルに話すと今でも泣けてくる。私たちが遭った性被害とはそういうものだ。
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