サッカー選手と筑波大助教を両立、41歳彼女の野望 安藤梢「年齢はただの数字でしかない」
もちろん、瞬発力や持久力だけを切り取ったら、20代の頃より今のほうが衰えている部分はあると思いますが、サッカーはそれだけじゃないのが面白いところ。
プロリーグで現役としてやっていくには、技術、戦術、メンタルの強さも必要だし、肉体的に優れていることだけで優劣は決まりません。
今の自分がチームに貢献できる部分を伸ばせば絶対に役に立つことがあるし、練習や試合の数だけ自分自身の成長を実感することができるので、「まだ続けたい」って思うんです。
「足のわらじで見つけた新たな目標
さらに、先ほどお話しした「科学的なトレーニング」ですが、本格的に理論や事例を学ぶために筑波大学に入学し、2018年には体育科学の分野で博士号を取得しました。
今日、筑波大学で博士(体育科学)の学位を取得しました!
— 安藤梢/Kozue Ando (@kozue_ando) September 25, 2018
選手と研究者の2つの視点でサッカーを学べた事でたくさんの気づきがありました!
両立で大変でしたが、大学の先生、先輩、後輩、家族、周りの方達に支えられ無事に取得でき、感謝の気持ちでいっぱいです。 pic.twitter.com/p4buJ3idrt
その後、2021年に筑波大学人間科学学術院の助教に就任し、二足のわらじ生活をスタート。
大学に入学した当初は、「世界で戦い続けられる心と体づくり」を学んで自分を実験台にしながら試してみることが目的だったのですが、今では教員となり学生を相手に授業をする機会も持たせてもらえるようになって、これもまた想定外のことでした。
教員になったばかりの頃は不慣れなことばかりで、教室に行くのが毎回「怖い」と思っていたくらい。授業をすることに少し慣れてきた今もまだ緊張はしますし、プレッシャーは感じていますけどね(笑)
それでも、こうやって大学で教育を行う立場になってよかったです。
授業でいろいろな学生と議論し合う中で、私自身学ばせてもらうことがたくさんありますし、学生の疑問に答えていて気付かされることも多くあります。
サッカーの現場でも、若い選手たちと意見を言い合ったり、自分の経験を伝えたりするときに大学での活動が生かされていますし、サッカーだけでなくいろいろな競技のアスリートの現状に目を向けるきっかけにもなった。