「日本一長い論述問題」どんな世界史の問題なのか 何が問われているのか、どう解くのか徹底解説

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

バグダード鉄道をはじめとする鉄道整備は植民地をどんどん切り開いていくことに繋がり、汽船で本国と植民地の行き来ができるようになっていったこと、モールス信号の有線電信やマルコーニの無線電信で、世界の市場の情報や、反乱や情勢が伝えられたと言います。

それに対する対抗として、各地の民族運動を説明するワードもたくさんあります。ガンディーは通信技術を使って民族運動の機運を高めましたし、イラン立憲革命は新聞や本でイランの人たちの革命の機運が高まった実例だということもできます。

このように、植民地支配を説明するための語句と、民族運動を説明するための語句がしっかりと与えられているわけですね。

「パズル」のように解く問題

『東大の良問10に学ぶ世界史の思考法 』(星海社新書)。 書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

この問題、実は「パズル」なんです。

与えられた指定語句をうまく当てはめて使えるかどうかを見る問題なのであって、「あなたの考えを答えなさい」というようなオープンな小論文を書かせる問題というわけではまったくないのです。

いかがでしょうか?「東大世界史は、日本でいちばん偏差値の高い大学が課す、文系のパズルである」という話でした。

みなさんもぜひ、機会があったら楽しんでみていただければと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事