「本嫌いの子が読書に夢中」京大首席が教えるコツ 子供の読解力を高めるのはそんなに難しくない
「うちの子、全然本を読まないんです」というご相談をする親御さんの大半は、親御さんご自身が読書をあまりしていません。子供にとって「いちばん身近な大人」が本を読んでいないという環境自体が、子供が本を読まない原因になっていることが多いです。逆に、読書家のご家庭は、大体の場合お子さんは本を読んでいます。
だからこそ、子供に本を読ませようとするだけではなく、親御さんも本を読むべきだと言えるのです。その点において、「読み聞かせ合い」をすることで、親が本を読んでいる声を聞かせることができ、子供が本に興味を持つようになるといえます。
声に出して本を読むのがポイント
さらに、「声に出して本を読み、それを子供が親に聞かせる」というのは大きな学習効果が期待できます。
声に出すことで、テンポを意識して、上手に音節を区切って本を読むことができるようになるからです。
例えば、「彼はもう気が気ではなくなってしまい急いで病院に行った」という一文を、あまり本を読み慣れていない生徒さんは、「彼はもう気が、気ではなくなって、しまい急いで、病院に行った」と、不自然なところで切って読んでしまいます。
そうすると意味も入ってこなくて、何度も読み直したりしてしまい、そのうち本を読むのが嫌になってしまうのです。
その点、「彼はもう、気が気ではなくなってしまい、急いで、病院に行った」と、うまく節をつけてテンポよく音読する習慣がつくと、音読しないで読むときの読解スピードも格段に変わってくるわけですね。実際、この方法を実践しているお子さんたちは、本や文章を読むスピードもどんどん上がっていきます。
そして音読を、お互いでやることにはとても大きな意味があります。
まず、親御さんの読み聞かせる音読を聞くことで、子供はテンポよく音読する仕方を理解することができるようになります。「こうやってやればいいのか」というモデルになるわけです。
また、お子さんが読むのを親御さんが聞けば、もし変なところで区切っていたら親御さんが指摘することもできますよね。「今のところ、間違っているよ。『気が気ではない』って1つの言葉なんだよ」と。
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