任意の報告であることを逆手に取り、最小限の説明で幕引きを図ろうとしたように映る。
損保ジャパンは、私鉄大手・東急グループに対する保険料カルテルの問題も抱えている。
検査期間は半年以上に及ぶのが確実
金融庁のある幹部は「立ち入り検査に踏み切れば、検査期間は半年以上に及ぶのが確実だろう」と話す。
損保ジャパンからビッグモーターへの出向者はのべ37人に及ぶ。しかも、2019年4月には事故車修理の「完全査定レス」の仕組みを出向者中心に練り上げている。
完全査定レスとは、損害査定人(アジャスター)による修理見積もりのチェック工程を完全に省略し、ビッグモーターの見積もりをほぼノーチェックで通して保険金を支払う仕組みのことである。
抜け駆けするかのような事故車の入庫誘導の再開、その後の水増し請求調査における出向者の関与、特別調査委員会からのヒアリングを回避するかのような調査開始目前での出向者の引き揚げ――。
そうした一連の不可解な対応に、損保ジャパンは説得力のある説明をできるのか。
金融庁が実態解明に動き始めた今、損保ジャパンは調査委員会を立ち上げたとしてもビッグモーターと同じように追い詰められることになりそうだ。
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