BMWの滑り出し、市場予想を超える好調ぶり SUVの販売台数が過去最高に
[フランクフルト 6日 ロイター] - 独自動車大手BMW<BMWG.DE>が6日発表した第1・四半期決算は、営業利益が約21%増加し、市場予想を上回った。中国で需要の伸びが鈍化したものの、スポーツ多目的車(SUV)の販売台数が過去最高となったことが寄与した。
利払い・税引き前利益(EBIT)は25億2000万ユーロ(28億3000万ドル)。ロイターが集計したアナリスト予想は21億9100万ユーロだった。為替リスクのヘッジに絡むデリバティブ取引で利益が出たことも寄与した。
自動車部門のEBITマージンは9.5%。前年同期とほぼ同水準で、8─10%という目標レンジの上限近くとなった。
競合では、独ダイムラー<DAIGn.DE>傘下のメルセデス・ベンツのEBITマージンは9.2%、独フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>傘下のアウディは10.1%から9.7%に低下している。
BMWブランドの販売は5.4%増の45万1576台。欧州、北米、中国が好調だった。SUVの「X5」の販売が30%増加した。
通年の業績については、新型モデルの投入などによって、販売台数と税引き前利益が過去最高に達するとの見通しを堅持した。
自動車部門の売上高は販売台数の増加や為替動向を追い風に、「大幅に」拡大すると予想した。従来予想では「底堅い」増加としていた。
さらに、年末までに研究開発向け支出の売上高に対する比率が5─5.5%に再び上昇するとの見通しを示した。第1・四半期には前年同期の5.4%から4.4%に低下していた。
一部地域では引き続き苦戦を強いられる可能性があるとも警告。「ロシア自動車市場の状況は引き続き困難となる公算が大きい。中国自動車市場での正常化プロセスも継続する可能性が高く、力強い成長は見込めない」とした。
とりわけロシアについては、経済情勢が不透明となっていることを理由に、同国に組立工場を建設するかどうかをめぐる決定を遅らせる方針を明らかにした。
欧州株式市場で、BMWの株価は一時上昇したものの、下げに転じ約2.3%安で取引を終えた。
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