駅売店、かつての売れ筋「新聞・雑誌」が消える事情 店リニューアル時に販売縮小、切手やたばこも

拡大
縮小

ほかの東急線駅売店では新聞・雑誌の扱いはどうなっているだろうか。大井町線の大井町駅には改札内に「LAWSON+toks」があり、一般紙やスポーツ紙、英字紙、競馬新聞などが置いてある。また扱いは少ないながらも雑誌はある。

目黒線・大井町線の大岡山駅は改札外に「NATURAL LAWSON+toks」があり、こちらはコンビニ形態となっている。新聞や雑誌はあった。東横線の元住吉駅には「LAWSON+toks」があり、一般紙やスポーツ紙、英字紙などがあった。雑誌も並んでいる。

では、ローソン提携ではない駅売店の「toks」はどうか。東横線日吉駅ではスポーツ紙と夕刊紙、競馬新聞を販売していた。田園都市線・大井町線の二子玉川駅は上り・下りホームに店舗があり、下り側は6月のリフレッシュオープンに際して新聞や雑誌の取り扱いを終了、上りホームは新聞は品目を縮小、雑誌は販売終了との掲示があった。上下線で扱いを変えているわけだ。

「新聞・雑誌はダウントレンド」

全体的に見ると、「LAWSON+toks」は新聞・雑誌を引き続き扱っているものの、「toks」では取り扱い終了か大幅縮小となっている。そこで、これらの店舗を運営する東急ストアに聞いてみた。

地下鉄駅売店 1998年 雑誌販売
雑誌類は鉄道駅売店の主力商品だった=1998年、都内の地下鉄駅(撮影:梅谷秀司)

新聞や雑誌の扱いを大幅に縮小した理由は、想定していた通りの答えが返ってきた。出版関係者にはショックかもしれないが、「新聞・雑誌はダウントレンド」ということで、リフレッシュオープンの際に品ぞろえを見直し、取り扱いを中止、または縮小したという。

では、「toks」と「LAWSON+toks」で新聞や雑誌の扱い方が異なるのはなぜか。こちらについても聞いてみた。これは、「toks」は東急ストアの直営店舗のため、同社が品ぞろえの権限を持っているためという。駅によっては東急の鉄道グッズが充実している店もある。

一方、「LAWSON+toks」は、ローソンのフランチャイズ店舗であるため、東急ストアが品ぞろえの権限を持たず、扱う品目に違いがあるとのことだ。直営かフランチャイズかで差が出ていることになる。

次ページ切手の取り扱いは終了、たばこも縮小
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT