消えた列車内の飲食サービス「復活」はありうるか 一旦終了の東武特急は新型車両にカフェを設置

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車内販売
東海道・山陽新幹線などでは続く車内販売。消えた路線での復活はありうるか(研修施設内で一時的にマスクを外して撮影)(撮影:尾形文繁)

列車内の飲食サービスは、コロナ禍で一時瀕死の状態にまで追い込まれた。車内販売はそもそも人手不足や採算性の問題で終了が相次いでおり、惜しむ声は多かったが、コロナ禍によってその傾向はいっそう強まっていた。

コロナ禍以前から、JR東日本のようにホットコーヒーや駅弁、アイスクリームなどの取り扱いをやめたケースもある。飲み物や菓子に絞り込み、最低限のサービスで仕入れコストを下げるということである。とはいえ、人気のあったホットコーヒーとアイスクリームをなくすという措置には、反発も大きかった。

とくにショックが大きかったのは、車内販売が充実していた私鉄特急でのサービス終了だろう。かつては「走る喫茶室」とも呼ばれ、近年もワゴンサービスが続いていた小田急電鉄の特急ロマンスカーは、コロナ感染拡大を受けて車内販売を中断し、2021年3月にそのままサービス終了となってしまった。東武鉄道の特急も、同年8月末をもって車内販売を終了した。

JR東の新幹線はコーヒー販売再開

各地の列車で車内販売が消えていく中、従来のスタイルでサービスを続けているのは観光列車などを除けば東海道新幹線の「のぞみ」「ひかり」、山陽新幹線の「のぞみ」程度になってしまった。

一方で復活の兆しもある。JR東日本はその後、新幹線の車内販売でホットコーヒーとアイスクリームの取り扱いを再開した。同社によると、ホットコーヒーの売れ行きは堅調に推移しており、アイスクリームの販売も好調だという。

そんな中で、飲食サービスに力を入れる新しい列車が登場することになった。2023年7月、東武鉄道の日光・鬼怒川方面の列車に投入される特急列車「スペーシアX」である。

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