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営業秘密の漏洩は企業にも転職者にも大ダメージ 「これぐらいなら」と思っていても事件化

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営業秘密の漏洩事件が相次いでいる。その背景は?

顧客データにアクセスするビジネスパーソンのイラスト
(イラスト:髙栁浩太郎)

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今年5月31日、東京地裁は「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの元社長に懲役3年、罰金200万円、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。

元社長の罪は、転職時に営業秘密を持ち出したことによる不正競争防止法違反(営業秘密侵害)だ。転職元の企業、「はま寿司」親会社ゼンショーホールディングスからデータを不正に入手し、転職後に部下とデータを共有するなどした。

持ち出されたデータは「はま寿司」の原価や食材の仕入れ先、仕入れ価格などで、これらの営業情報が営業秘密に当たると認められ、今回の判決となった。

また、法人としてのカッパ社も、秘密情報を利用したとして「両罰規定」によって起訴されている。

大手総合商社「双日」でも

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