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契約書を読むことで不動産トラブルは減らせる 失敗しないために重要事項説明書にも目を通す

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書類を確認するだけでもいくつものトラブルを回避できる。

本棚と木槌
(写真:PIXTA)

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不動産に関わるトラブルは後を絶たない。トラブルの主な原因は、不動産に関する基本知識が欠けていること、そして法律を知らないことにある。

そこで今回は、トラブルを未然に防ぐことができるように、また万が一トラブルに巻き込まれた場合にも適切な対応ができるように、不動産を借りる場合、買う場合に分けて、重要ポイントを述べてみたい。

アパートを借りる場合には、賃貸借契約書と重要事項説明書を十分に確認することが大切だ。とくに、①更新・解約などの契約に関する内容(更新ができない定期借家か、更新ができる普通借家か、更新料はいくらか、中途解約をする場合何カ月前に連絡しなければならないのかなど)、②敷金・家賃などのお金に関する内容(敷金・家賃の額、鍵の交換費用や保証料など)、③備え付け設備の状況(ガスコンロや照明の有無、エアコンの数など)、④インフラの整備状況(インターネット環境や、都市ガスかプロパンガスかなど)、⑤物件での禁止事項(ペットの飼育、楽器の使用など)、⑥管理会社(故障やトラブルの発生時に連絡をする必要がある)、⑦特約事項(退去時のクリーニング費用・原状回復費用のうち経年劣化部分が借り主負担となっていないか、建物や設備が壊れた際の修繕費用が借り主負担となっていないかなど)、⑧ハザードマップ(万が一、災害が起こった場合の避難場所や津波被害の予想など)を確認することは必須である。なお、①〜⑧について、よくわからないことがあれば、必ず仲介の不動産業者に確認する。

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