日本製車両が活躍「ドバイの鉄道」知られざる進化 世界有数の自動運転路線、人工島にモノレール
アラビア半島にあるアラブ首長国連邦(UAE)。長年にわたって国の経済は石油生産が支えてきたが、近年では金融ハブへの転換や観光客の呼び込みを積極的に進めている。
そのUAEにある首長国の1つ、ドバイには、アラビア半島初の都市鉄道網「ドバイ・メトロ」をはじめ、郊外のリゾートエリアにはモノレールやトラムがあり、意外なほど鉄道網が発達している。しかも、これら鉄道分野では日本企業の積極的な関与もみられる。どのような路線・車両が運行されているのか、ドバイの都市交通について俯瞰してみたい。
国際空港や世界一のビルを結ぶメトロ
ドバイといえば、2階建て超大型旅客機「エアバスA380」で積極的な世界展開を行うエミレーツ航空の名を思い出す人が多いのではないだろうか。同社はドバイ国際空港を拠点に各国を結び、同国を訪れる人に限らず乗り継ぎ客が多く利用する世界的な航空のハブだ。
市街地で有名なのは、なんといっても高さ800m以上を誇る世界一の高層ビル「ブルジュ・ハリファ(Burj Khalīfa)」だろう。その直下には世界最大級のショッピング施設「ドバイ・モール(Dubai Mall)」がある。
これらの空港や観光名所、主要施設を結ぶ足として重要な役割を担っているのがドバイ・メトロだ。総延長は約89.3km、レッドライン(33駅)とグリーンライン(
「2009年9月9日午後9時9分9秒」にレッドラインの最初の区間(10駅分)が開通し、翌日から一般乗車が始まった。アラビア半島初の都市鉄道網で、アラブ諸国でもカイロ・メトロに次いで2番目だ。開通から2日間でドバイの人口の約1割に当たる11万人以上が利用したとの記録もある。
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