意外と知らない「犬・猫の気象病」具体的な症状 気圧が低い日にペットがぐったりしている?

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【気圧の変動による発作】
気圧が急激に下がると、てんかん発作などを持っている子は、薬を内服していてもすぐれず、ウロウロする場合があります。落ち着かず、寝たかな、と思って見ていると、すぐに場所を移動したりします。犬や猫の頭痛は、わかりにくいのですが、気圧の低下により、頭痛などになる可能性があります。また、落ち着きがなくなる場合は、抗不安剤などを内服します。

【胃腸の不調】
気圧の変動は、一部の犬や猫にとって胃腸の問題を引き起こすことがあります。血液検査をして、アミラーゼや炎症反応などは正常値なのですが、食べないという子もいます。血液検査の結果は悪くないのですが、気圧が下がると、腸の運動が低下し、消化不良や腹痛を引き起こす可能性があります。このため、ペットはうずくまり、食欲が低下することがあります。

【天候の変化による行動変化】
犬は、雷や雨の前に飼い主にはわからない変化を察知します。その場所は、晴れているのに、ずいぶん前からわかっている子もいます。気圧の変動や静電気の増加などの前兆により、犬は不安や恐怖心を感じることがあります。この不安感から、犬はよだれを垂らし、小刻みに震えて部屋の隅に隠れる行動をとることがあります。犬によっては、部屋を走り回ったり、家具をかじったりすることがあります。

少し前になりますが、2005年に「Applied Animal Behaviour Science」誌に掲載された論文によると、激しい雷が起こると犬の血中コルチゾール濃度は40分にわたって270%も上昇するといいます。コルチゾールは「ストレスホルモン」と呼ばれることもあり、ストレスを感じたときに分泌量が増えます。

また、「Psychology Today」誌によると、雷が起きているときの犬の行動は「接地を求めるため、すなわち、電気ショックを避けるための行動」の可能性があると指摘しています。

気象病の症状は個体によって差がある

これらの気象病の症状は、個体によって異なる場合があります。また、犬や猫にとっては不快な状態であり、十分なケアが必要です。

犬や猫の気象病の症状を軽減するためには、以下の対策を考慮することが重要です。

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