SUMCOの米沢工場が一部稼働再開も全面復旧は当面先か、九州地区の工場で代替生産開始【震災関連速報】

SUMCOの米沢工場が一部稼働再開も全面復旧は当面先か、九州地区の工場で代替生産開始【震災関連速報】

半導体や太陽電池の基板材料となるシリコンウエハ大手であるSUMCOは12日、東日本大震災直後から操業を停止している米沢工場(山形県米沢市八幡原)の稼働を一部で再開したと発表した。

米沢工場はシリコンウエハの材料となる単結晶(インゴット)を生産する。地震で損傷した設備のうち、安全や品質が確認できた一部の設備から稼働を再開した。ただ、修復中の設備も多く全面再開の具体的な時期についてはメドが立っていない。現地では大規模な余震が断続的に続いているが、復旧を妨げるような被害は発生していないという。

SUMCOは、米沢工場でつくる製品の安定供給に向けて同様の製品を製造している伊万里工場(佐賀県伊万里市)や佐賀工場(佐賀県杵島郡江北町)など、九州3工場での代替生産を順次始めている。

半導体シリコンウエハメーカーでは、SUMCOと並ぶ世界大手、信越化学工業の主力生産拠点である信越半導体白河工場(福島県西白河郡西郷村)の機能停止が長引いている。信越化学は11日、白河工場が4月中にも一部稼働を再開すると発表したが、全面的な復旧については見通しが立っていない。シリコンウエハは超精密な加工が必要な製品であり、製造設備の再調整や品質の確認などに時間を要しているようだ。

信越化学は半導体シリコンウエハの世界市場で3割程度のシェアを持つ。その主力工場が停止している事態をざっと見積もると、少なくとも世界の1~2割程度の半導体シリコンウエハが、1カ月以上にわたって生産できていない状態にある。4月中の稼働再開も一部にとどまり、その状態が長期化すれば、電気製品や自動車など半導体を用いるさまざまな工業製品に関連する産業や企業への悪影響が及ぶ可能性がある。

競合のSUMCOは米沢工場の全面復旧を急ぎ、こうした供給不安の緩和に努めたい考えだ。

(武政 秀明 =東洋経済オンライン)

(写真は被災前の米沢工場、SUMCOのHPより)

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