自粛、電力制限、風評… 出口見えぬレジャー界
レジャー施設にも、震災が暗い影を落としている。
オリエンタルランドが運営する東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)は、3月12日から休園が続いている。このまま4月上旬まで2パークが再開しないと、300億円規模の減収になる見込みだ。2011年2月まではハイペースで推移した10年度の入園者数も休園が響き、09年度比1・8%減の2536万6000人と2年連続減となった。
とはいえ、震災で建物や施設に大きな損傷はなかった。液状化した一部駐車場の復旧も終わって、開業可能な状態にある。それでも再開できないのは、電力供給が安定しないせいだ。2パーク合計の電力消費量は1日当たり57万キロワット時。一般世帯に換算すれば、約5万9000世帯分に相当する。東京ディズニーリゾート全体の年間消費電力量は、2億8310万キロワット時。「夢の楽園」は、大規模電力なしでは維持できない。
4月7日現在、同社は電力制限の中でのアトラクション運営方法を模索中だ。計画では今月23日からTDS10周年催事が始まる。それまでに再開したいのが本音だろう。
施設は常時電力が必要
東京ドームでは例年、ドーム球場で人気の巨人戦が63試合開かれるが、4月までの12試合が延期となった。9日間分のコンサートなども延期・中止となり、再開は4月27日からの「史上最大のワンピースイベント」となる。4月単月のドーム収入は例年の2割程度に落ち込みそうだ。