Z世代向けマーケティングは「共感」が鍵になる 「憧れ」に取って代わる新しい価値創出の極意
長田:そうなんです。SNSでトレンドを追いかけていて、あんまり豊かではないけど好きなものにはお金をかける。そういう人たちが今後、消費の中心になっていくわけですよね。企業側から見ると「一緒に商品を盛り上げていくパートナー」になっていくと思うので、やはり、ちゃんと動向を見ていかないといけない対象です。
金間: 今日、すごくいいヒントをいただいたなと思うのは、「好き嫌い」より「共感」なんだ、という点です。「いかにZ世代の『好き』を捉えて、それに応える商品を提供するか」ではなく、「いかに『共感』の空気を生むか」が、Z世代の消費意欲を最もくすぐるポイントになってくるのかな。
長田:はい、はい。
金間:だとすると、その「共感」の起点はどこにあるのでしょう?
「小さな神」が乱立する「界隈」
長田:それが、さっき言った「界隈」なのだと思います。一昔前は「浜崎あゆみ」「安室奈美恵」といった「圧倒的な神」がいて、その存在にどう近づくかというところでトレンドが生まれていましたよね。
金間:“アムラー”たちの「ルーズソックス」とか「極細眉」とかですね、懐かしい。
長田:今はそうではなくて、小さな「界隈」それぞれに「小さな神たち」がいる。たとえば歌手の「あのちゃん」に近い感じで、ちょっととがっていることをしている人たちです。
金間:おもしろいですね。
長田:そういうサブカルっぽい世界観でとがったことをしている子たちをまねしたいという子がだんだん増えて、勝手にトレンドになっていく。でも本人たちにはトレンドを生んでいるという意識はなくて、ただ好きなものを一緒に盛り上げたい……、かなりわかりづらいかもしれないですけど。
金間:「小さな神たちがたくさんいる」っていうのはおもしろい概念ですね。そういう「界隈」がたくさんあるんだという認識をもって、いかに「共感」を軸にしたマーケティングをしていくかが、今後、大きなポイントになっていくということでしょう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら