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Z世代向けマーケティングは「共感」が鍵になる 「憧れ」に取って代わる新しい価値創出の極意

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  • 金間 大介 金沢大学融合研究域教授、北海道医療大学客員教授
  • 長田 麻衣 SHIBUYA109 lab.所長
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金間そうなると気になるのが、自分の「好き嫌い」はどこに行っちゃったの? ということなのですが、どう思われますか?

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長田「みんなが『好き』って言ってるもの」が好き。「みんなが『いい』って言ってるもの」がいい。それがすごく強いです。

金間そこがかなり個人的には腑に落ちなくて。「自分の好き嫌い、絶対にあるでしょ?」って言いたくなってしまいます。

長田「好き嫌い」よりも「共感したい」のほうが強い気がします。すごく好きな「推し」がいるとか、自分の主観がしっかり作用している部分もあるんだけど、そうではない部分のほうが多い。自分の主観が強烈に働かないところに関しては、みんなが「いい」って言っているものに「わかる、わかる」と共感したい。そういう感じじゃないでしょうか。

なぜ若者の「好き」は見えづらいのか?

金間従来のマーケティングとは「憧れてもらって、買ってもらう」ものであり、そのために企業は「今の若者は何が好きなのか」を調べてきました。

ところがZ世代には、そんなに好きなものがないとなると、今まで有効だった手法が根底から覆されてしまう。新しい価値を生み出してきた側にとっては受難の時代が訪れています。

長田たぶん本当は好きなものはあるはずなんですよね。いきなり面と向かって聞かれたら「ないです」と答えるんだけど、SNSの裏アカウントなど話が通じるところでは話しているのではないかと思います。

金間たしかに。

長田「あなた方に話しても、わからないでしょ?」って思われているのかもしれません。SHIBUYA109で話を聞いていても、みんな「はやっているもの」はよく答えてくれるのですが、「あなたは何が好き?」って聞いても「別に……」みたいになることが多いです。それは好きなものがないのではなく、伝わらずに気まずくなるのが嫌だからでしょう。

金間たしかにZ世代、よく「気まずい」って言いますよね。

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【若者世代の「拒否回避欲求」とは?】

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