運賃かさむ「鉄道乗り継ぎ」避けて安く移動する技 観光地や商業施設「最寄り駅」表示にこだわるな
今年の春から「値上げの波」が鉄道界にも広がっている。東急や近鉄は運賃改定を実施し、さらに公営地下鉄などを除く大手私鉄・JRなどの多くが運賃に10円程度を上乗せする「バリアフリー料金加算」を導入した。となると、乗り換えなどで複数の鉄道会社をまたぐほど値上げ幅が大きい。バリアフリー料金加算している会社を3社乗り継げば30円の上乗せになる。
物価高の今、これはなんとかしたいところである。そこで今回は複数の鉄道会社乗り継ぎを避けて目的地に安く行ける方法をご紹介したい。
「目的地の最寄り駅はここ」という表示、それは本当にあなたにとっての最短経路だろうか。その最寄り駅がある路線に乗り換えるために歩く距離や時間を考えると、乗り換えずに「2番目に近い駅」で降りたほうが、トータルの所要時間はほとんど変わらず、運賃も安くなることがある。最寄り駅表示にだまされてはいけないのだ。どの「駅」まで行くかに注目しがちだが、今回はどの「場所・施設」に行くかに着目して安くできるケースをまとめてみた。
アメ横の「最寄り駅」はどこ?
筆者が「2番目に近い駅」に着目するようになったきっかけはこうだ。筆者は以前足立区に住んでいた。ある日、友人と綾瀬からアメ横へ行こうとしたときだ。アメ横と言えば最寄り駅は山手線の御徒町駅だ。綾瀬からだと東京メトロ千代田線を利用して西日暮里で乗り換えるはずだが、その友人は西日暮里に着いても降りようとしない。
なぜかと聞くと「アメ横なら千代田線の湯島で降りても大して歩かない。それなのにJRの運賃を払って乗り換えろというのか?」と言うのだ。
綾瀬―御徒町間は千代田線と山手線を乗り継ぐと約20分、345円だ。だが千代田線の湯島までなら209円で、乗車時間は15分。湯島からアメ横までは約600mで、西日暮里であの長いエスカレーターを上がって山手線に乗り換えることを考えると、所要時間も大して変わらない。
このようなケースは探すと各地にある。
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