360個の資格ソムリエが語る「本物の見分け方」 これから強いのは「資格とスキルのかけ合わせ」

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林雄次氏
「『ITに強い社労士』などが強い」と語る林雄次氏(撮影:尾形文繁)
日本国内だけでも資格・検定の類は、民間のものも含め、ざっと数千あるといわれる。うち現時点で約360個を取得したのが、はやし総合支援事務所代表で「資格ソムリエ」でもある、林雄次氏だ。林氏は真宗大谷本願寺派 東本願寺別院 本願寺眞無量院で、法名・釋覚諭を名乗る僧徒という、意外な側面も併せ持つ。
スピードの速い現代、単に資格を持っているだけでは売りにならない。林自身、”ITに強い社会保険労務士”など、企業の業務改善やDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める、「デジタル士業」を唱えてもいる。
4月24日(月)発売の週刊東洋経済4月29日、5月6日合併特大号では、「食える資格と検定&副業100」を特集。公認会計士から宅地建物取引士、ITパスポート、世界遺産検定に至るまで厳選して取り上げた。一方で、資格なしでも始められる、アフィリエイトや動画制作、EC(ネット通販)など、有力な副業についても紹介している。
今回は資格ソムリエの林氏に、コストパフォーマンス(コスパ)のいい資格から、これから有望な資格、資格の効果的な活用法までを直撃インタビューした。

中小企業診断士は”資格の総合格闘家”

週刊東洋経済 2023年4/29・5/6合併特大号[雑誌](食える資格と検定&副業100)
4月24日(月)発売の週刊東洋経済 2023年4/29・5/6合併特大号[雑誌]では、『食える資格と検定&副業100』を特集。書影をクリックすると、Amazonのサイトにジャンプします。バックナンバー常備店はこちら

━━社会人でも学生でも現代人は忙しく、本業以外の時間が限られています。林さんから見てコスパのいい資格とは何ですか。

社内にいても、独立・開業しても強い資格は、中小企業診断士だろう。組織運営から財務会計、ITまで何でもやるから、活動の範囲が幅広い。いわば”資格の総合格闘家”だ。基礎力があるから、潰しも利く。

一方、行政書士社会保険労務士(社労士)は、コスパがほどほど。行政書士ならスポット的な仕事を持っていると強いし、社労士なら毎月の顧問料をもらえる先があると手堅い。

会社にいるなら宅地建物取引士(宅建士)もいい。重要事項説明などの業務独占があり、不動産業を営むなら5人に1人の設置義務がある。総学習時間は300時間くらいなので半年でも十分。毎年3万人が合格するから、いざとなれば不動産業をやってもいい。

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