マクドナルド、復活の鍵握るキーマンの重責

副社長兼COOは、店舗と本部をつなげるか

 4月16日、日本マクドナルドホールディングス復活の「切り札」的存在として、下平篤雄・副社長兼最高執行責任者(COO、62歳)に注目が集まっている。写真はカサノバCEO、東証で撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 16日 ロイター] - 日本マクドナルドホールディングス <2702.T>復活の「切り札」的存在として、下平篤雄・副社長兼最高執行責任者(COO、62歳)に注目が集まっている。

フランチャイジー(FC)に出向するなど、現場を知り尽くしている強みを武器に、業績低迷下で不満の高まるFCや消費者の声をうまく本部の運営に反映させることができるのか。重い課題を背負ってスタートを切った。

下平COOは16日、サラ・カサノバ社長兼最高経営責任者(CEO)とともに会見の場に姿を現した。記者の注目は、カサノバCEOと同時に、下平COOの発言にも集まった。

会見の冒頭で「日本マクドナルドのシステムの中で、37年間勤めてきた。この経験を生かし、ビジネスリカバリープランを迅速に実行し、全てのステークホルダーの期待に沿うよう、誠心誠意努力する」と所信を述べた。

下平氏は、1978年に日本マクドナルドに入社した生え抜き。中央地区本部長やコーポレートリレーション本部長、営業推進本部長などを経て、2005年には日本マクドナルドの代表取締役になった。

しかし、ドメスティックな現場主義と米国流経営が相容れず、2009年5月からは有力FCのクォリティフーズ(新潟市)に出向。出向時には「もうマクドナルドに戻ることはない」と話していたとされるが、今年1月に、上席執行役員として呼び戻された。

カサノバ社長は、3月下旬の株主総会の席上、下平氏を含む新しい経営陣について「約束実現のため、最強のチームを作り上げるのはCEOとしての仕事。ビジネスリカバリープランを加速し、成果を最大化できるメンバーを選んだ」と胸を張った。

ただ「下平氏を呼び戻さなければならないところに、人材の層の薄さが出ている」(同社関係者)との指摘もある。3月に退任した原田泳幸氏時代に人件費を含むコスト削減や急速なFC化を進めたことで、多くの優秀な人材が流出したという。

2014年2月にライバルでもあるバーガーキング・ジャパン(東京都渋谷区)の社長に就任した村尾泰幸氏もそのひとりだ。業界では、村尾氏の経営手腕に対する評価は高い。

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