「自信のない子」の親がやっている残念な言動4つ ダメな親ほど無意識に「ダメ出し」をしている
ここでもう一歩進めて、「どうしてできるようになったのか」を問うてみます。
問いを「できるようになった」という過去形にするのです。先の野球の例でいうと、「どうしてあのピッチャーの球が打てるようになったのか?」という問いになります。
そうすると、「普段の素振りから相手ピッチャーを想定してタイミングを合わせることを意識したから」などと答えを探してきます。普段から、「できない」ではなく「できる」に意識を向ける問いかけをすることを心がけてみましょう。
例えば、落とし物を交番に届けたこどもに対して、あなたは何と言ってあげるでしょうか。「素晴らしいことをしたね」「えらいね」こういった言葉がけも決して間違いではないでしょう。たしかにシンプルに行動をほめるのも大事です。
人格をほめたほうが、相手との信頼関係も深まる
実はそれ以上に効果的な声かけがあります。それは「あなたは素晴らしい子だね」といってあげることです。このように行動よりも人格をほめてあげたほうが、その後の行動に大きな変化があったという研究結果もあります。
宿題を早めに終わらせたときも「もう終わったんだ。すごいね」と言うよりも、「あなたならできると思ったよ」と言ってあげるといいかもしれません。
私がサポートしている高校水泳部の選手が、大事なレースでラストスパートをかけて追い上げるも、目標タイムに届かず惜敗してしまったことがあります。
このときにも「最後の追い上げはすごかったな」ではなく、「あそこで勝負を仕掛けた君の勇気が素晴らしい。私も勇気をもらったよ」と伝えました。その後、彼から「あの時『勇気をもらった』と言ってもらえて、自分のレースで人に勇気を与えることができるんだと自信になりました」と連絡がきました。
「行動」をほめるのではなく「人格」をほめてみる。そのほうが相手との信頼関係も深まります。
脳は寝た瞬間にその日一日を再生します。もし、その日一日を否定的な思いで過ごしていて、寝る前まで引きずってしまうと、脳は睡眠中にその否定的な思いをつくる原因となった出来事も含めて何度も反復してしまい、マイナスのイメージトレーニングをしていることと同じになってしまいます。
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