【産業天気図・海運業】米国ハリケーン直撃で先行きの不透明感やや広がる

海運業界は第1四半期まで比較的堅調だったが、米国南部メキシコ湾岸を襲ったハリケーンの影響で、先行き不透明感が増している。
 まず原油高騰で船舶燃料のC重油が1トン=300ドル超に上昇。8月上旬時点の海運大手各社想定値を最大50ドル上回っており、コスト削減の前倒しなどを余儀なくされそうだ。一方、来期にかけて復興需要が盛り上がれば、建材や家具などアジアからの輸送需要が期待できるが、短期では港湾設備損傷等による滞船や、米景気低迷による荷動き減が懸念材料だ。なお、足元の海運市況の動向としては、コンテナ船は北米航路では期初の運賃引き上げの影響が1年間続くため堅調。メキシコ湾岸の石油精製基地がハリケーンの影響で稼働率低下している影響で、石化製品を運ぶプロダクトタンカーの市況が高騰する反面、石油精製の原料となる原油を運ぶ大型タンカーの市況はやや軟調。バラ積み船(貨物船)についてはケープサイズなどの超大型は比較的堅調ながら、メキシコ湾岸に注ぐミシシッピ川航路がハリケーンで荒れたことから、米国発の穀物船に大きな影響が出ている。
【大滝俊一記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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