各地で新幹線が進化「春のダイヤ改正」の見どころ 在来線は東西で“新駅"開業、利便性向上した?
コロナ禍以降のダイヤ改正では減便が目立つが、これまでよりさらに減便されたのが総武快速線だ。日中は1時間あたり5本運転の時間帯が拡大した。例えば馬喰町発の時刻でいうと、10〜15時台の東京方面行きは最大で18分間隔となる時間帯がある。東京23区内の路線でこれはいかがなものだろうか。これによってとくに土休日、総武線各駅停車の錦糸町―秋葉原間は混雑する列車がさらに増えることだろう。
一方、中央線快速は、朝ラッシュ時の列車のうち1本が早朝にスライドした。コロナ禍で進んだオフピーク通勤や朝早い時間帯への利用シフトが反映されたダイヤだろう。今後他線区にも広がりそうだ。
青梅線は中央線直通列車が増え、青梅駅発でいうと10時台に加えて11・13・14時台は1時間当たり5本のうち4本が中央線直通となった。ただ、青梅46分発の快速は国分寺で特急「あずさ」の通過待ち、その後三鷹で青梅57分発の青梅特快と待ち合わせする。つまり新宿より先へ行く人にとっては、1本前の35分発を逃すと57分発まで実質的に乗車チャンスがないのと同じである。
東海道線「アクティー」が姿消す
東海道本線では、2022年の前回改正で日中の運行がなくなり夜のみ運転となっていた快速「アクティー」が全廃された。
ただでさえ通過駅が4駅しかないにもかかわらず、「神奈川県鉄道輸送力増強促進会議」から毎年のように、その4駅である鴨宮、二宮、大磯、辻堂への停車要望が続いていたこの列車。快速「カクティ」(各停)などと揶揄されるような列車の停車駅をさらに増やせと要望し続けてきた結果、JRが出した答えは「もう全部停めてしまえ!」という斬新な方法! かくして普通列車化という形で快速アクティーの鴨宮、二宮、大磯、辻堂停車が実現したのであった……。
だが、快速アクティーを全廃するにしても、例えば上り線で行われている大船での東京発着の普通と特快の接続を、上下線ともに戸塚接続・同時発車(下りは同時入線)に変更して東京方面への速達性を高めるとか、小田原でも一部列車で行われている熱海発着の普通との接続をすべての特快に拡大する、あるいは毎時3本ある熱海発着列車のうち1本を特快に置き換えるなどの代替策を講じてもよかったのではないだろうか。
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