――ひも付き価格の値上げが本体国内製鉄事業の収益改善の大きな要因ですが、度重なる値上げによって顧客企業からは不満の声も出ています。巻き返しはありませんか。
交渉スタンスを変えることはない。
原料炭の使用をなくすことはできない
――2022年度第3四半期の平均鋼材価格は1トン当たり15万5900円でしたが、第4四半期に14万6000円と下がると見ています。価格交渉での力関係に変化があったのでしょうか。
想定為替レートを円高としたため、輸出価格が落ちることが大きい。一方、為替要因で輸入原料が安くなる。国内のひも付き価格は、参照する原料価格が下がると販売価格も下げるのがフェアだ。
――製鉄プロセスで原料炭を使う以上、二酸化炭素(CO2)の排出は避けられません。カーボンニュートラル実現を掲げながら、Elk社の出資で原料炭の権益拡大に動くのはなぜでしょうか。
(天然ガスなどで鉄鉱石を還元した)還元鉄の利用拡大などで、今後の原料炭の使用量は減っていく。減ってはいくが、なくすことはできない。カーボンニュートラルの実現には高品位の原料炭が必要だと思っている。
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