グローバルな人材を目指し、若者たちがシリコンバレーに集結

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絶対ここに来なくては

米国で仕事を得たり、起業した日本人には、ビザの関係で最初米国の大学に留学したというケースが多い。2007年に同会議に参加し、スタンフォード大の修士を経て、シリコンバレーの企業に就職することが決まった近藤誠氏は「アメリカ企業を訪問した際に、広い敷地にある職場が明るく、楽しそうだった。絶対にここに来なくてはと思った」と言う。近藤氏はキャリアパスが「日本だけでなく、世界に広がった」と自ら選んだ道に満足している。

20代の久保渓氏は長崎高校から米国の大学に留学し、昨年3月米国でゲーム事業で起業した。最初久保氏は政治家を目指していたので、米国の私立大学で政治学を専攻していた。「奨学金はもらっていたけど、4年間の学費2000万円にはとても足らない。だから、コードを書いて、プログラムを売ったんだ。アメリカの大学では紙一枚で簡単に申請できるから、政治学の他に電子工学も専攻して・・・。そんな経緯から、起業することになった」。

同総会で講演した金島秀人氏も名古屋大学医学部からスタンフォード大医学部に留学中、ベンチャー企業を起こし、富を得た。「田舎の高校から、東京の駿河台予備校に通ったが、講義が高校の時と違い、格段に面白く、学力が伸びた。いちばん進んでいる最高の場に身を置くことが大切だと身にしみた。日本の人口は増えず、若い人の数が減り、制度疲労を起こして、新しい産業が生まれにくい。英語力、コミュニケーション能力を高め、海外でキャリアアップして、グローバルな人材になろう」と日本人の若者に呼びかけた。金島氏は現在、家族と共に、シリコンバレーの高級住宅地、ポルトラバレーに住む。

グーグルのエンジニアで、以前はネットスケープで働いていた半谷明氏は、ウィスコンシン州立大学で、ジャーナリズムを専攻していたが、独学でコンピュータサイエンスを学んできた。「日本とか、アメリカとか活躍の場をまず最初に考えるのではなく、自分が何ができるのかがいちばん重要なこと」と能力開発の重要性を述べた。日本を含む世界の好きな場所で活躍できるようになるには、学生時代からインターン等で仕事の経験を積み、スキルを向上させ、人脈を広げることが重要なようだ。

(Ayako Jacobsson=東洋経済HRオンライン)

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