なぜか相手が心を開く人が口にする「ほんの一言」 どんどん人との会話が弾む人は何が違うのか?

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続いて紹介するちょい足し言葉は、「知りませんでした」。物事の経緯や事情を「知らなかった」と相手に伝えることは、さまざまな効果があります。たとえば、相手が大変な状況を乗り越えたり、努力を重ねてきた結果、何らかの成果を出したときに、その話を聞いて「知りませんでした!」と言えば「大変なそぶりも見せず、すごいです」という労いや尊敬の想いを表現できます。

Aさん:3年前、この部署は私ひとりからはじまったんですよ。
Bさん:そうなんですか!

Bさん:そうなんですか! 知りませんでした。

また、「◯◯さんのご活躍、知りませんでした! 今度ぜひ、うちの部でも伝説のプレゼン術を講義してください!」という具合に、相手を嫌味なく持ち上げることも可能。「さらにお話を聞きたいです」というニュアンスも。

また、相手の話に対してどう声をかけたらいいのか悩むような場合にも「知りませんでした。なんと言ったらいいか……」と言うだけで、誠意は伝わるでしょう。

こんなふうに、オールマイティに使える言葉ですが、本当に「知らなかった」ときだけにしましょう。知らないふりをすべき場面ももちろんありますが、知っているのにわざわざ知らないと表明して、あとでつじつまが合わなくなると信頼を失いかねません。

どんどん話が弾む「初耳です!」

次にお教えするちょい足し言葉は、その後の会話も弾むこと間違いなしの、「初耳です!」。

Aさん:私たち、大学が一緒で、石川さんが1年生のとき、私が4年生でしたよね。
Bさん:おふたりは、先輩・後輩の間柄なんですね。

Bさん:おふたりは、先輩・後輩の間柄なんですね。初耳です!

「初耳です!」のほかにも、「そうだったんですか!」「びっくりです!」など、知らなかったことや、驚き、意外な気持ちを瞬間的に口にする言葉で、はっきり驚きを伝えることで、その後の会話が弾みます。実際に言ってみると実感できますが、あなた自身、「次」のひとことがスムーズに出てくるはずです。

知らなかったことに対して、人はつい、それらしい感想を考えたり、自分が知っていることや、自分のエピソードなどで話を続けようと無理をしてしまいがちです。でも、ここは「初耳です!」の勢いで、素直に相手に質問を投げかけるのが正解。例えば、「いつからお知り合いだったんですか?」「学生時代の強烈な思い出と言えばどんなことですか?」「サークルやゼミが一緒だったのですか?」といった具合です。

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