「想像していた老後と違う」嘆く人に欠けてる視点 お金を使わず楽しく生きるのに最適な方法とは

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もちろん、リタイアして楽しい老後を過ごしている人もたくさんいます。しかし、よく聞いてみると、ネガティブな気持ちを抱いている人も少なくありません。

そのなかでも無視できない気持ちが「退屈」です。

「リタイア後、暇を持て余している。こんな毎日はいやだ。だけど、何をするにもお金がかかる。経済的な余裕はないから貯蓄を切り崩すのも怖い」

「退屈」にうんざりしている人の本音は、大なり小なりこんなところではないでしょうか。

お金を使わず楽しく生きる方法

何かやってみたいが先だつものがないという人に、私がおススメするのが「70歳からの勉強」です。そもそも「勉強」するのに元手はかかりません。そして、「勉強」にはかならず「喜び」があります。「喜び」に満ちた毎日は「退屈」とは無縁です。いろいろな意味で「勉強」こそ、高齢者にとって最適な日々の過ごし方なのではないかと思うのです。

しかも、もはや学生時代ではありませんから、いつ勉強しようが、何を勉強しようが、あなたの自由です。ひとりで勉強してもよいですし、仲間と一緒に勉強するのもよい。すべて自分の都合でできるのが「70歳からの勉強」なのです。

リタイア後に「退屈」を感じる主な理由のひとつに「仕事以外の付き合いがない」ということがあります。特に男性の場合、プライベートでの付き合いが苦手だという人は珍しくありません。しかし、「他者との交流がなく、ひとりでいること」は、そんなに悪いことなのでしょうか。

2021年、アメリカのボストン大学医学部が発表した研究結果で、とても興味深いことが明らかになりました。これは地域住民を長期にわたって追跡した疫学研究で、認知症またはアルツハイマー病の発症リスクと孤独感との関係を調べたものです。

この研究では、「孤独感」を「持続的な孤独感(長期間にわたって孤独を感じている)」と「一時的な孤独感(以前は孤独感を感じていたが、いまは感じていない)」を区別して調査しています。それとは別の要素に「ひとり暮らしであること」を入れています。

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