日経平均反発、急騰の理由は「あの資金」? 一時1万9400円回復、引けは伸び悩む

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 4月2日、東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発。上げ幅は一時400円に迫り、1万9400円台を回復する場面があった。都内で1月撮影(2015年 ロイター/Issei Kato )

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発。上げ幅は一時400円に迫り、1万9400円台を回復する場面があった。前日までの下げの反動から主力株を中心に買い戻しの動きが強まった。国内外の長期資金流入に対する期待感なども株価上昇を支援したという。もっとも週末の米雇用統計発表を控えており、引けにかけて伸び悩んだ。

東証が公表している空売り比率は1日時点で36.2%と、1月16日以来、約2カ月半ぶりの高水準まで上昇。市場では「短期筋が売り切った印象だ。きょうは直近の下落に対する反動高であり、買い戻しが中心」(国内証券)との声が聞かれ、日経平均は前日の下げ分(172円安)を取り戻した。

前日にはゆうちょ銀行が外国証券や株式などのポートフォリオを3割増やす方針を示したほか、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は2日発表の中期目標でアクティブ運用の強化などを明らかにし、株価の支援材料となった。前日の先物売買手口ではUBS証券が日経平均先物を大幅に買い越しており、「下がれば海外長期資金が入るとの期待が強まった」(東海東京調査センター・チーフストラテジストの隅谷俊夫氏)との見方も出ていた。

野村があす設定する「日本企業価値向上ファンド」で「すでに上限の1500億円に迫る資金が集まっている」(国内証券トレーダー)との観測も聞かれ、市場心理を強気に傾けたという。

ただ3日に米雇用統計の発表を控え、米利上げ時期などを見極めたい投資家も多く、大引けにかけてポジションを落とす動きが強まった。3日の米国市場が休場であることも買い手控えにつながり、日経平均はこの日の高値から100円以上、上げ幅を縮めて取引を終了した。

個別銘柄では、エムアップ<3661.T>やネオス<3627.T>などが買い優勢。LINEが東京証券取引所への上場手続きを再申請していたことがわかり、関連銘柄が物色された。レナウン<3606.T>は、日証金発表の融資・貸株残高で3日連続で株不足となり需給思惑の高まりなどから大幅高となった。

半面、オリンパス<7733.T>が続落。ソニー<6758.T>が保有株の半分をJPモルガン証券に売却すると発表。売却された株が市場に放出されるとの警戒感から売りが優勢だった。

東証1部騰落数は、値上がり1535銘柄に対し、値下がりが247銘柄、変わらずが95銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19312.79 +277.95

寄り付き    19141.93

安値/高値   19115.14─19433.89

 

TOPIX<.TOPX>

終値      1554.17 +25.18

寄り付き    1536.06

安値/高値   1535.97─1565.39

 

東証出来高(万株) 238772

東証売買代金(億円) 27909.96

 

 

 

 

(杉山容俊)

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