金総書記「祖父そっくり黒衣装」で突如登場の真意 固体燃料型ミサイルと思われる新型ミサイルも登場か
北朝鮮は朝鮮人民軍創建75周年となる2023年2月8日午後8時半(現地時間)に閲兵式を行い、北朝鮮の最高指導者である金正恩総書記がこれに出席した。
金総書記は黒の中折れ帽とコート姿で現れた。このような服装は金総書記の祖父である故・金日成主席の代表的な服装だ。金主席と金総書記が同じような服装をすることで、祖父の偉業を誇示し、軍からの絶対的な忠誠心を集めようという意図が込められているとの指摘が出ている。
群衆2万2000人以上が出席
閲兵式の会場で金総書記は、左右に強純男(カン・スンナム)国防相と金徳訓(キム・ドクフン)首相(総理)を従え、李炳哲(リ・ビョンチョル)、李永吉(リ・ヨンギル)の両党中央軍事委員会副委員長が金総書記を取り囲むような位置に立つ写真が、北朝鮮国営・朝鮮中央通信から配信されている。
公開された写真には閲兵式に参加する兵力のみが確認でき、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や無人機といった装備は確認されていない。アメリカの民間商業企業であるマクサー・テクノロジーズが2023年2月8日に衛星から撮影した写真には、ICBM「火星17」をはじめとする新型中距離弾道ミサイルと推定される武器が配置されている様子がわかる。
写真には武器・装備の列の先頭にはICBM「火星17」があり、その後ろに中長距離ミサイルが2列縦隊であることが識別されている。これに続き、1列で機種が正確に把握できないミサイルがある。
北朝鮮はこれまで、閲兵式では強力な火力があるものや新型兵器を列の後ろに置くことが多かった。そこから判断すると、この未確認のミサイルは最近試験を行った固体燃料エンジンを採用した新型ミサイルである可能性がある。
この日撮影された写真には、金日成広場を群衆がぎっしりと埋め、その後ろに大型の国旗が広げられている様子が写されている。人員は2万2000人以上が動員されたようだ。
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