芸人とラッパーが「選挙」で見た"政治家の裏の顔" 「劇場版センキョナンデス」が映す政治の世界

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ダースレイダー:うどんを食べ終わって商店街を歩いていたら、選挙カーの声が聞こえてきたんですよね。誰だろう? あ、小川淳也と言っているよ、と。そこに「本人」という旗をたてた自転車がやってきたんです。

プチ鹿島:そのとき小川さんはトイレに行きたくて、第二選対事務所の前で「ちょっとトイレに行ってきます」というタイミングだったようで。あのときはまだ配信ライブしか考えてなかったんですが、(小川さん本人も撮影できて)これは持っているなぁと思いました。

ダースレイダー/ラッパー。音楽活動に傾倒し東京大学文学部中退。左目の眼帯は2010年、脳梗塞で入院中に合併症で失明。その後、場に合わせたものを着用している。著書に『武器としてのヒップポップ』(幻冬舎)ほか。(撮影:梅谷秀司)

――対抗する、平井陣営のパレードの様子はいかがでしたか。

ダースレイダー:『四国新聞』で、最終日に平井さんがパレードをするという記事を見たときに僕らが想像したのは、“帝国軍”がズラッと並んで、メインストリートのど真ん中を“皇帝”がのし歩く姿でした。

プチ鹿島:これが香川1区かあ!!という迫力。たとえ動員であっても、そういう光景を最後に見せつけられるんだろうと思っていたんです。

ただ実際に見ていると、平井さんと「10年ぶりだけど、覚えている?」と声をかけた中年女性のやりとりから、平井さんは前回の選挙のときにもそんなに小まめにやっていなかったんだろうなと思いました。

平井さんの選対事務所の前でのやりとり

ダースレイダー:10年前というのは、当時の民主党が政権をとった選挙なんですよね。「センセイ!! ひさしぶり」と平井さんは声をかけられていましたが、あんなこと言ってくれたのは、僕らずっとパレードにくっついていましたが、あの人だけでしたね。

平井陣営のパレードの様子(​©「劇場版 センキョナンデス」製作委員会)

――その前の平井さんの選対事務所の前でのやりとりも、見ごたえがあります。

ダースレイダー:面白かったのは、事務所のスタッフさんが「ちょっと写真いいですか?」と僕らのスタッフが着ていたシャツの『ヒルカラナンデス』のロゴのところをスマホで撮っていたことです。

大島:何者か調べられて、とくに鹿島さんは『文春(オンライン)』で連載もしているから警戒されていたかもしれませんね。

プチ鹿島:あのあと、いろんな事務所に行きましたが、あそこがいちばん厳しかったです。

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