"お金に心が乱されている"中年男性の残念な思考 あくまでも選択肢の1つ、人生の目的ではない

✎ 1〜 ✎ 284 ✎ 285 ✎ 286 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

頂戴した相談を拝読するに、MSさんは「苦労せずお金持ちになった」や「副業などで一攫千金を狙う」というように、「ご自身の今」を変えずに今の延長線上で「何かが変われば状況が好転する」という他力本願的な考え方を持ってしまっているように思えます。

年収やお金というのは、それそのものを狙って得られるものではありません。仕事などを通じて相手や世間に自分が提供した価値の対価として得られるのが年収でありお金なのです。

その順番を間違えてはいけません。

相手から何をしてもらうか、とか自分に何をくれるか。年収はいくらくれるか、といった自分本位の考え方では、まずお金の面はおろか人間関係の構築においても幸せになれません。

そうではなく、相手に対して何ができるか、社会に対してどんな価値を提供できるかを考え、実行するのかがお金や周囲の人間といい関係を築く秘訣です。

そして本当に意識の高いヒトは他人の真似ではなく、自分の信条とスタイルにあった目標を定め、それに沿って行動をして、小さな結果をコツコツと積み上げることのできるヒトです。決して一攫千金を狙うのが意識が高い、ということではないのです。

MSさんにとって「パーティー三昧」が本当に楽しいのでしょうか? 幸せでしょうか? そしてそれはなぜですか? そういったことを今一度見直す必要があるのかもしれません。

もちろん、それが楽しい、それが幸せ、という価値観を否定するものではありませんし、他人がやっているから自分もやりたい、ではなく本人が本当に楽しいのであればそれはそれでいいのです。

その判断はあくまでも個々人次第です。

お金持ちのヒトはなぜ成功しているのか

そしてもう1つ。

以前も本連載において言いましたが、お金持ちを見た際にそのヒトの「今現在の姿」だけを見るヒトはいつまでたっても成功できません。

そうではなく、「なぜそのヒトは成功しているのか」といった、成功の背景や思考を考え、探らないといけません。

どんな生活をして、どんな物を持っていて、どんな消費をしているのか。
そんな表面的なことだけを見ているようでは、何も学びはありません。

どんな思考や意識をもって成功にいたったのか、何にチャンスや価値を見いだし、どんな行動をしているのか、どんな本を読んでいるのか。そういった背景を探り、自分もまねができる部分がないかを探る。そういったほうが建設的です。

次ページ「お金がなければ不幸せ」ではない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事