「予想どんぴしゃ」のCPIは金融市場に吉か凶か インフレ予想より鈍化に賭けていた楽観派に痛手
2022年12月の米消費者物価指数(CPI)に対するエコノミストやストラテジストの反応は以下の通り。
米インフレ一段と鈍化-FRBにさらなる利上げペース減速の余地 (2)
◎ペン・ミューチュアル・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジウェイ・レン氏
すべて予想通りだったが、株式市場ではなお失望感が広がった。予想を下回るCPIが期待されていたが、それは実現しなかったからだ。
◎TDセキュリティーズの金利戦略グローバル責任者、プリヤ・ミスラ氏
インフレの中でも低下しやすい部分が下げているようだ。財やコモディティーの価格が鈍化している。サービス価格のインフレを2%と整合させるのは、ずっと難しい。
◎AJベルの金融アナリスト、ダニ・ヒューソン氏
どんぴしゃの予想通りとなったインフレ統計の問題は、市場がもっと良い数字を期待していたことにある。しかも詳細に目を向けてみると、ガソリン価格の低下が大きく寄与していたことは明白だ。
この数字にどう反応すべきか市場は理解に苦しむに違いない。総合指数は良好だったが、それでも大きな問題がある。食品や住居のコストが上昇を続けているだけでなく、サービスの価格が依然高いのも事実だ。最新の雇用に関するデータと合わせてみれば、困惑せざるを得ない点は多い。