大阪府内、という点で梅田を見るならば、やはり地下鉄ということになろう。御堂筋線はもとより、名こそ違うが谷町線の東梅田、四つ橋線の西梅田も、まとめて地下でつながっている事実上の同一駅だ(といっても、結構歩くし地下なので初見殺しですけどね……)。
大阪の地下鉄は、1933年に開業した御堂筋線から始まって、長く市営交通として8路線にまで増やしてきた(2018年に民営化)。東京の地下鉄が、メトロと都営あわせて13路線だからそれよりは少ないが、やはりよほど慣れない限りはすべてを把握することが難しい、難解極まるネットワークである。
が、わかりませんで終わらせるわけにもいかないので、精一杯解読してみることにしよう。
南北と東西に分けてみる
大阪の地下鉄が東京と比べてまだわかりやすい点は、南北に走る路線と東西に走る路線に大別できる、というところだ。東京のように、スタートとゴールはほとんど同じクセにくねくね回って走る、などということは案外に少ない。
南北の路線は、天下の御堂筋線を筆頭に四つ橋線・谷町線・堺筋線・今里筋線。東西は中央線・長堀鶴見緑地線・千日前線。南北のほうが優勢だが、それは大阪が“キタ”と“ミナミ”という二大中心地から構成されているからなのだろう。細かい違いはあっても、南北の路線はキタとミナミを結ぶことを最大の役割にしている(今里筋線は最初から郊外だけを走っているので、旅行者が使う機会はあまりなさそうだ)。
一方の東西路線は、中心部を通って港湾部や大阪東部の郊外を走る。オリックスバファローズの本拠地・京セラドーム大阪は、長堀鶴見緑地線のドーム前千代崎が最寄り駅だ。
また、ミナミの繁華街とは少し離れたところを通る中央線は、西の端のコスモスクエアでニュートラムという新交通システムと接続する。2025年に夢洲で万国博覧会の開催が予定されており、それに合わせて延伸する計画もあるようだ。
細かいことをいえば、ほかにもあれこれ出てくるところ。が、大阪で暮らしたり働いたりしているわけでもなければ、あまり中心部から離れた場所を通る地下鉄に乗ることは少なかろうと思う。なんとなく、南北・東西のくくりだけでも頭に入れておけば問題ない。
大阪の地下鉄は、堺筋線が阪急、中央線が近鉄と直通しているくらいで、東京ほどは相互直通が多くないので、“気がつけば地下鉄”などという惨事に見舞われることはめったにないから、安心して大丈夫なのである。
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