カネ返せ!人気「焼き鳥チェーン店」を斬る 連載史上サイテーの店!ホール以外全て論外
河岸:見てごらん、カウンター上の透明の冷蔵庫に、焼く前の串刺しが山積みになって保管されているじゃない。これを見て、何か思わない?
N君:えっ? フツーの下ごしらえじゃないですか? 焼く前の生の鶏肉としか見えませんが。
河岸:も~、今までの食べ歩きがちっとも身に付いてないね。肉をよく見てごらん、角が立っていなくて全体的にヘナッとしているでしょう。肉が古い証拠。新鮮な鶏肉は、もっと角がピンと立って張りがある。
N君:言われれてみば、そうですね……。鮮度が悪いってことですね。
河岸:牛肉、豚肉はそれぞれ一定の熟成期間を経ておいしくなる。でも鶏肉は絞めた日の12時間後から翌日くらいがいちばんおいしい。鮮度が命だから。
N君:そういえば、中国では店先でケコケコ鳴くのを絞めてさばいて調理をして、お客さんに出すっていうのを聞いたことがありますよ。
河岸:本当はそれがいちばんおいしい食べ方。でも、朝絞めといって、朝絞めたのを仕入れて調理して出せば十分おいしいから。
串に刺してから3日は経っている!?
N君:食べる前からウンチクたれまくりですね(笑)。とりあえず食べましょう。今回は、僕が普段食べる順番で頼んでみます、ダメ出しはまた後で(笑)。まず、ねぎまが来ました!
河岸:(一口食べて)あとはあげるよ。
N君:えっ? 困りますよ、僕の皿に勝手に置かれても! あっ、あれ? 確かに、これ、イマイチかも……。
河岸:イマイチというより、ハッキリ言ってまずいよ。まったくおいしさが抜けてしまっている。
N君:なぜ、こんなにまずいんですか?
河岸:肉が古すぎるんだと思うよ。串に刺してからズバリ、3日は経っているね。
N君:み、3日~? そういえば昨日、一昨日は連休でしたよね。このビルはオフィスビルだから、お客さんの入りも悪くて、仕入れた分が残ってしまったのかもしれませんね。
河岸:うん、そう思う。早い時間帯だし、残ったのをそのまま冷蔵庫で保管しておいて、出したんじゃないかな。でも、その間にどんどん「肉汁(ドリップ)」が出てしまう。肉汁の中にこそ「おいしさ」があるわけだから、これはもう「おいしさが全部抜けた後の残骸」。そうでなければ、こんなにまずくならないもの。
N君:ひどい言いようですね(苦笑)。そんなに決めつけないで、ほかのも食べてみましょうよ。続いて、モモ、皮、ぼんじりが来ましたよ!
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