不機嫌な人が周囲にまき散らす「フキハラ」の正体 家庭内でも深刻、脳波研究でわかったメカニズム

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夫婦 不機嫌
不機嫌なダンナの重すぎる罪「フキハラ」とは?(写真:buritora/PIXTA)

パートナーが不機嫌そうにしているだけで、気分が落ち着かない…

むっつり顔を見るだけで、気が滅入る…

こんな経験はないでしょうか?

これは、いわゆる「フキハラ=不機嫌ハラスメント」です。

拙著『フキハラの正体 なぜ、あの人の不機嫌に振り回されるのか?』でも詳しく解説していますが、フキハラとは不機嫌な態度をとることで、相手に不快な思いをさせたり、過剰に気を遣わせたり、精神的な苦痛を与えることを言います。本人が「意図している/意図していない」にかかわらず起こりうる少々やっかいな現象です。

不機嫌を表す態度だけでなく、不機嫌な感情そのものが他人の心に悪影響を与えている――このことを明らかにしたのは「脳波」です。

感情は脳の中で生まれます。脳に張り巡らされている神経細胞の間では常に様々な「情報」が微弱な電気信号の形でやり取りされていて、その変化は脳波として測定することができます。われわれの開発した「感性アナライザ」はこのメカニズムを応用したものです。

感情を可視化することでわかったのは、私たちの脳の「ネガティブ」に対する敏感さ。それは「他人の不機嫌」にまで反応するほどでした。それだけでなく、他人の不機嫌に「同調」する現象、いわば、不機嫌の伝染が生じることがわかりました。

まさに脳波研究によって「フキハラ」のメカニズムが明らかになってきたのです。

「フキハラ」がなぜ起こるのか?

脳波研究からわかったことは、不機嫌が脳からダイレクトに脳波を介してまわりにいる人に伝わるということ。まさに、脳が「ネガティブテレパシー」を発しているということです。気まずい空気、いるだけで感じるストトレスは、この脳が発する「ネガティブテレパシー」が原因なのです。

これは、本人の意思や意図とは関係なく発せられるため、テレパシーというよりは、脳の発する「オーラ」といえます。私は、これを、略して「ノーラ(脳の発するオーラ)」と呼んでいます。

脳が発する電気信号は超微弱ですが、ネガティブな感情の伝播、つまり「フキハラ」に大きくかかわっています。直接何かを言われたりされたりしたわけでもないのに、近くに不機嫌な人がいるというだけで自分まで嫌な気分になるのは、この「ノーラ」の仕業です。

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