セレナ対ステップワゴン、家族向けミニバン比較 日産とホンダのライバル2台で大きな違いは?

拡大
縮小
サイドビュー
セレナのサイドビュー(写真:日産自動車)

両モデルは、後席の乗員が移動中にクルマ酔いをしにくくする工夫もなされている。まず、新型セレナでは、ハイブリッドシステムe-POWERのスムーズな出力特性と高剛性サスペンションにより、車体の動きをなめらかにすることを実現。また、車体の揺れが乗員へ伝わることを抑える新開発シートを採用することで、クルマ酔いにつながる頭の急な揺れを抑制する工夫がなされている。

さらに背が高いミニバンは強い横風で車体が揺れやすく、クルマ酔いにつながることもあるが、新型では横風を受け流す車体構造を採用。操縦安定性を高める高剛性ステアリングとの組み合わせにより、高速走行時の安定性も高めている。ほかにも見晴らしがよく開放的な視界や、最適な位置に配置された後席専用モニターなどにより、視覚的にもクルマ酔いの低減を図っている。

全席で視界を広くすることでクルマ酔いを予防

ステップワゴンの視界
後席にいくほど座面を高くして視界を確保するステップワゴン(写真:本田技研工業)

対するステップワゴンでは、水平なベルトライン(サイドウインドウの下端)を採用し、後席から前方や両サイドをより見やすくすることで、クルマ酔い対策を施す。また、3列各シートは、座る高さに工夫を施していることも特徴だ。運転席を基準に、2列目を40mm、3列目を90mmそれぞれアップさせることで、後席ほど着座位置が上がるような設定となっている。可能なかぎり後席の視界を広くする演出を施し、後席乗員、とくに3列目に乗るユーザーがクルマ酔いなどをしにくい効果を実現している。

ほかにもステップワゴンでは、スライドドア開口部に構造用接着剤を用いるなどして、車内への振動も抑制。さらにリアサスペンションのストローク量を増やすことで、走行安定性をはじめ、後席の乗り心地向上や酔いにくさを追求している。

気になる2台の価格は?

新型セレナの価格(税込み)は、ハイブリッドのe-POWER車が319万8800円~479万8200円、ガソリン車の2WDが276万8700円~326万9200円、4WDは303万4900円~353万5400円。なお、カスタマイズ仕様のオーテックは373万3400円~415万300円だ。

対するステップワゴンは、ハイブリッドのe:HEV車が338万2500円~384万6700円、ガソリン車では2WD299万8600円~346万2800円、4WD324万600円~365万3100円だ。

次ページ先進装備の違いが価格差にあらわれている!
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT