池上彰解説、トランプ前大統領「復活」への危機感 2024年の大統領選挙に向けて、今も注目の的だ

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世界のリーダー・アメリカの中間選挙は混迷を極めている。私たちが知っておくべきこととは(写真:surasitp/PIXTA)
ロシアによるウクライナ侵攻に、台湾有事の可能性など、緊迫化している2022年。そんななか、重要なのが世界のリーダー・アメリカについて知ることです。
11月8日投開票の中間選挙は、共和党が下院で多数派を奪還し、ねじれ議会になるなど、国内の状況も混迷を極めている印象です。日本人の私たちが今、知っておくべきこととは?
書籍『知ら恥ベストシリーズ2 知らないと恥をかくアメリカの大問題 不思議の国「アメリカ」、覇権国の黄昏』が話題の池上彰さんが、アメリカ中間選挙を取材、現地で感じた最新動向を書き下ろしでレポートします。

アメリカ中間選挙を取材して…

2022年10月下旬から11月初めまでアメリカの中間選挙取材に行ってきました。すでに報じられているように、意外に民主党が善戦したと言われています。これは、どういうことなのでしょうか。

中間選挙は、4年に一度実施される大統領選挙の間に行われるので、この名前があります。アメリカ連邦議会の下院議員の任期は2年しかないので、大統領選挙と同時に選挙が実施された後は、2年後に再び選挙をしなければなりません。

一方、上院議員の任期は6年ですが、2年ごとに選挙が実施されるのに合わせて、3分の1ずつ改選されます。

ただし、中間選挙は連邦議会選挙だけではありません。州知事選挙と州議会の上院と下院の選挙、市長選挙と市議会議員選挙などがいっぺんに行われるのです。

これを日本にたとえると、衆議院選挙と参議院選挙、東京都知事選挙と都議会議員選挙、港区長選挙と港区議会議員選挙が同時に行われるようなものといえば、イメージがわかるでしょうか。

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