昭和の頃には煮込み料理の鍋を早めにコンロから下ろし、新聞紙や古バスタオルで包んでおくと保温状態になり余熱で火が通るという節約ワザがあったが、昨今では保温性の高い鍋が人気なので、バスタオルの出番はないかもしれない。
冷えるからといって暖房に頼ればそれだけ光熱費が上がる。体が寒さを感じにくくする工夫も大事だ。
「3つの首」を温めることが肝要
首・手首・足首の3つの首を温めよといわれるが、ここは皮膚が薄く、首や手首には太い動脈があるため、冷えると血行が悪くなる。体温を下げないためには、この3カ所を温めることが肝要で、ちゃんとグッズも出ている。
ネックウォーマー、アームウォーマー、足首ウォーマーなどだ。在宅時でもこれらを使うことで、暖かさをキープできる。
筆者は家でのPC作業時にアームウォーマーを使っている。手首だけを覆い、指先は使えるので作業に支障はない。また、暖房で温められた空気は上昇するので、どうしても足元が冷える。リモートワークには足首ウォーマーだけでなく、室内履きもあれば完璧だ。
体の内側から温める方法も。コーヒーは体を冷やすと言われており、冬場は生姜湯やジンジャーティーを選ぶほうがいいだろう。普段の料理にもすりおろしたショウガをたっぷり加えたり、汁物に片栗粉でとろみをつけると、しみじみあったまる。
エアコンの電気代節約にはフィルター掃除が有効との情報はかなり知られている。フィルターが目詰まりしていると、いくら稼働させてもなかなか室温が上がらないことになり、余計な電力を使ってしまう。理想的には2週間に一度の掃除が望ましい。
しかし、フィルターはエアコンだけのものではない。暖房器具では、ガス・石油ファンヒーター、浴室乾燥機にもついている。そのほか、空気清浄機、掃除機、ヘアドライヤーなどもある。
掃除機はフィルターが目詰まりしているとパワーが落ち、なかなかきれいにならないため、掃除機をかける時間が長くなる。ドライヤーも熱風の勢いが落ちてくると髪を乾かす時間が余計にかかり、これまた電気を消費する。定期的なお手入れが欠かせないのはそういう理由だ。
先の「エネルギー白書2022年」によれば、家庭で使われるエネルギー源の5割は電気だそうだ。つまり、それほど家に家電が増え、フィルターが使われている家電も増加している。掃除は面倒だし、なかなか腰が上がらないものだが、そのために家中の家電が必要以上に電気を食っているのだとすればやるしかない。
ほかにも省エネのためにすべきことはこまごまあるが、とはいえ寒さを我慢したり、健康を害するような暮らしをするのは禁物だ。簡単にできそうなことから始めてほしい。
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