バーバリーの「後釜ブランド」は化けるか 三陽商会、マッキントッシュの全容を公開
商品コンセプトと概要は固まったが、これからはオペレーション面で高いハードルが待ち構えている。
「新ブランドを7月下旬から9月上旬にかけ、7週間で一気に約260店立ち上げる。おそらく、これは世界で前例のないギネス級の大仕事になる」と佐久間取締役が語ったように、三陽商会にとって未知の経験には不安も伴う。
売り場設営で30億円の特損を計画
三陽商会は国内に約350のバーバリー売り場を保有しており、そのうちの約7割を「マッキントッシュ ロンドン」の売り場として確保することに成功した。だが1日当たり約5店というハイペースでの切り替えは現場に負担を強いることになるだろう。時間をかければ現場の負担は減るが、切り替えが遅れるほど販売の機会損失が膨らんでいくというジレンマが生じる。
新ブランド立ち上げには先行投資もかかる。売り場施工などで30億円を想定しており、これを特損計上するため、今2015年12月期の純利益は前期比98.4%減の1億円とゼロ圏に沈む公算だ。
試練が待ち構える三陽商会だが、これまでのバーバリー頼みから、自由を得て、より実力が反映されやすい状況になったともいえる。危機を飛躍へ繋げることができるか、同社の真価が問われている。
(撮影:梅谷秀司)
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