バーバリーの「後釜ブランド」は化けるか 三陽商会、マッキントッシュの全容を公開

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左に陳列されているのは、レディースのゴム引きコート。多彩なカラーでの展開を予定

「コートのトップブランドの地位は譲らない」。

3月16日に開催した「マッキントッシュ ロンドン展示会」。その場で、三陽商会の佐久間睦取締役は、気合いを込めて語った。

乗馬用で上流階級に浸透したゴム引きコート

2015年6月、三陽商会は1970年から約半世紀に渡って保持してきた英国バーバリーブランドの製造・販売ライセンスを失う。三陽商会の屋台骨を支えてきた主力ブランドの消失――。三陽商会の存続すら揺るがしかねない危機を乗り越えるべく同社が出した答えは、新ブランド「マッキントッシュ ロンドン」をバーバリーの後釜として位置づけ、同社の主力ブランドとして育成するというものだった。

だが、国内におけるバーバリーの知名度は圧倒的だ。ある百貨店関係者は、「トレンチコートは同社を象徴する商品で、高級重衣料で圧倒的な存在」とバーバリーを評す。

一方のマッキントッシュは、チャールズ・マッキントッシュが発明した世界初の防水布を使用したゴム引きコートを1823年に生み出す。その後、ゴム引きコートは英国の上流階級の人々の間で乗馬コートとして人気を博し、英国の高級アウターウェアブランドとして認知されるようになった。だが、バーバリーに比べて知名度、売り上げ規模で劣る。

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