孤立が平気な人こそ実は「メンタルに注意」なワケ 慢性的な疲労や寝つきの悪さはありませんか?

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つまずきやすさは、心の免疫力とも言い換えられるかもしれません。多少の失敗、ゴタゴタ、トラブルがあっても、心の免疫力が高ければ「どうにかなるでしょ!」と受け止めて、前に進むことができます。落ち込むことがあっても、軽い風邪程度。一晩寝れば気分も持ち直して、引きずることはありません。

『マンガでわかる 休職サバイバル術』©加藤高裕・ミヨシ/主婦の友インフォス

一方、免疫力が低いと、感染力の弱いウイルスにももれなくかかって、しょっちゅう熱を出してしまう。

例えば、同僚や取引先の仕草や言葉尻を敏感にとらえて「面倒なやつと思われている気がする」と心配したり、プロジェクトの軌道修正が必要になると「シミュレーションが足りなかったせいだ」と自分を責めてしまったり……。こんなふうにあちこちで気持ちをアップダウンさせていたら、心が疲弊してしまうのも当然です。

強すぎる自己愛が「こじらせ」の原因に

風邪をひいたら、まずは暖かくして消化のいい食事をとり、ゆっくり眠るのがいちばんです。ところが、風邪気味なのに遅くまで残業して、週末はサーフィンを敢行! 熱が出ても、「たいしたことない」と、いつも通りの生活を続けていたらどうなるでしょう。

メンタル不調に陥る「こじらせ」は、風邪に対するこんな対応にも似ています。適切なケアをしないばかりか、さらに無理を重ねて、軽い風邪を肺炎にまで進行させてしまう。

ストレスフルな状況にあっても、休息したり、ストレスを避けたりすることをよしとしなかった結果、心身の限界を超えてしまった状態が「こじらせ」です。こじらせによる傷は深く重くなりがちで、治療にも時間がかかるケースが少なくありません。

こじらせる要因のひとつに、強すぎる自己愛が挙げられます。自分の体力、能力、キャパシティを過信している人は、自分から助けを求められないだけでなく、周囲のフォローや助言を拒絶しやすい傾向があります。

さらに、自己評価と周囲からの評価のギャップに苦しむことも。自分を愛することは大切ですが、過度に自分を甘やかしたり、実際以上に高い評価をするのは危険なのです。

周囲の支援を得られない状況が、こじらせを生む場合もあります。

「孤立傾向の強い立場、職場でのポジション」「裁量の少ない仕事内容」「連続する偶発的な失敗体験」は、メンタルをこじらせやすい要注意ファクターと言われています。

例えば、管理職になったり、子会社に出向したりしたことを契機に、それまで生き生きと働いていた人が急にメンタルダウンするケースは珍しくありません。

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