道交法改正、電動キックボード免許不要の可能性 メーカーの保安基準対応と安全性確保を探る
同社では、前述のとおり、海外製バイクを長年扱ってきたが、まさにバイクの場合がそうだったという。一時期のブームでユーザーが増加したが、事故が増えたことで規制も強化、結果的に需要減少を招くという歴史を繰り返してきた。そうした経験から電動キックボードについても、道路環境などを改善し事故対策をしない限り、規制緩和により一過性のブームはあっても、「長いスパンで考えると、普及は難しいかもしれない」という見解を示した。
将来を見据えた新制度導入を望む
電動キックボードは、一般販売のほかに、都市部や観光地でのシェアリングサービスとしての活用も期待されている。海外では導入例が多い事業形態だが、日本ではまだ実証実験が行われているレベルで、主にスタートアップ企業などが参入することで、国内の新しい産業としても注目度が高い。
免許やヘルメット着用が不要など、多くの規制緩和を盛り込んだ今回の改正道路交通法は、そうした事業に関しても、誰でも気軽に乗れることで利用者が増える可能性は十分高い。だが、モータリストの担当者が語ったように、規制の緩和が結果的に事故の増加となる可能性も否めない。道路環境も含めた、抜本的な改革がない限り、十分に安全を担保することは、確かに難しいともいえる。
いずれにしろ、今回の改正道路交通法が施行されるまでに、あまり時間がないことだけは確かだ。電動キックボード自体は、新しい需要を生むことや、新規事業の創出につながる可能性も高いだけに、くれぐれも「先走り」の新制度導入にならないよう祈りたい。
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