今回、東洋経済は全国の地方銀行グループに属する証券会社27社に対して、仕組み債の取り扱い状況についてアンケートを送付した。その回答結果とは。
デリバティブの一種である仕組み債について、全国の地方銀行系証券会社27社のうち、4割にあたる11社が販売停止を決めたことが東洋経済の調査でわかった。「販売を継続しているものの、停止に向けて検討を進めている」回答した証券会社も複数あり、仕組み債に対する風当たりは一層強まりそうだ。
今回、東洋経済は全国の地方銀行グループに属する証券会社27社に対して、仕組み債の取り扱い状況についてアンケートを送付。全社から得た回答を集計したところ、仕組み債を一律ないし部分的な販売停止を決めた会社は11社に上った(地銀系証券27社のアンケート結果の一覧は次ページ)。
金融庁がモニタリングで販売実態を把握へ
各社が仕組み債から距離を置く背景にあるのが、金融庁が8月31日に公表した「2022事務年度金融行政方針」だ。
仕組み債が複雑なリスク構造を持ち、顧客によっては商品性の理解が困難だとして、金融機関での販売実態をモニタリングする方針を明らかにした(詳細はこちら)。
モニタリングが重点的に行われる可能性が高いのは地銀だ。金融庁によると、仕組み債をはじめとする販売手数料の高い金融商品への依存が目立つためで、中でも証券会社を抱える地銀グループにおいては、販売商品の4分の1を仕組み債が占めるところもある。
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