広島サミットで退陣説も!岸田首相、国葬後も窮地 10月3日からの臨時国会も防戦一方が確実

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「国葬」や「旧統一教会」だけでなく、東京地検特捜部の捜査が進む五輪汚職事件の闇の深さについても説得力のある答弁ができなければ、大手メディア各社が10月上中旬に実施予定の世論調査で内閣支持率がさらに低下し、政権維持の危険水域に落ち込む可能性は少なくない。

なかでも、国会論戦で野党側は集中的に「旧統一教会」問題を追及する構えで、8月の党役員・内閣改造人事後も同協会との密接な関係が次々発覚している、山際大志郎経済再生相や萩生田光一自民党政調会長の進退問題が浮上するのは確実だ。

与党内からも「どこかで更迭しないと政権が持たない」(公明幹部)との声が出始めている。ただ、首相が“更迭”に踏み切れば任命責任を厳しく問われるため、「自発的辞任しかないが、その後の混乱を考えればそれも難しい」(自民幹部)のが実態だ。

当分は「出たとこ勝負しかない」

こうした首相の窮状を踏まえ、自民党内で浮上しているのが「出直し解散論」だ。「野党もバラバラで、選挙となれば与党は負けない」(自民首脳)との読みからだが、「自民の大幅議席減は確実で、首相にとって致命傷になる」(自民選対)との見方が多い。

さらに、来春の統一地方選での自民党苦戦を前提に、5月中下旬に首相の地元・広島市で開催される主要国首脳会議(G7サミット)後の首相退陣という、「広島サミット花道説」も取りざたされている。

ただ、首相にとって当分は「出たとこ勝負しかない」(側近)のが現状。それだけに「右往左往が続けば、早晩『運の尽き』となりかねない」(閣僚経験者)との厳しい声が広がる。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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