「みんな~」「絶対~」と言う人が損する当然の理由 ミスや失敗を指摘する際は「事実の指摘」をする

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もし、「絶対」「〜違いない」「必ず」などの言葉が自分の中から出てきたら、次のように自分に問いかけ、考えてみるようにしてください。

「本当に、〝絶対〞のことか?」

「〝違いない〞と決めつける前に、ほかに可能性はないだろうか」

「〝必ず〞と思う根拠は何?」

なるべく、決めつける姿勢は避けたいものです。部下にミスや失敗を指摘するときなどは、とくにこれらの言葉は避けるようにしましょう。

ミスや失敗を指摘する際は、「事実の指摘」をすればいいのです。

「最近、書類の提出が10回に5〜6回は遅れますね」

部下とコミュニケーションをとるときに大切なことは、極端な言い方を避け、事実を淡々と述べることです。

「みんな」「全部」などと大げさに言わない

時々、「みんな、わかってない」と言う人がいます。私は「みんな」という言葉が出ると、「あ、誇張の表現をする人だな」と思います。そして、「みんなとは何人でしょうか」と質問したりします。こうした「みんな」のような、事実を大げさに表現してしまうことを「誇張」と言います。

例えば、「部下がみんな言うこときかないんです」と言う人がいます。しかしよくよく話を聞いていくと、部下が5人いたとしたら、5人が5人とも、同じように言うことをきかない、ということはないのです。

たしかにAさんは、反抗的で言うことをきかない。けれども Bさんは時々反論することはあっても概ね仕事をしてくれる。Cさん、Dさんに至っては、人の顔色を見て動いてしまう傾向はあるが、穏やかな性格です。Eさんは、反抗的というより、言われたことだけを淡々とやるタイプなのです。

このように、よくよく見ると、それぞれ違うものです。「みんな」という言葉でまとめてしまっては現実を見誤ります。

こうしたものの見方をしてしまうのは、「Aさんが反抗的で、Eさんは自主的に仕事をしない」のような出来事が続いてイヤになってしまったときなどです。

悩んでいたり、落ち込んでいるときに、「みんな」という誇張の言葉が出てきてしまいがちです。ほかにも「全部」「いつも」などの「大げさに表現している言葉」があったら、気をつけるようにしましょう。

「過度の一般化」も気をつけたいことの1つです。

たとえば、新人が最初の営業先の企業ですごく冷たい応対をされたとします。するとその新人が、

「私は、いつもいつもまわりの人に冷たくされるんです」

「私は、絶対に営業に向いていません」

と悩んでいたとしたら、あなたはどう思いますか。

「たった1回、厳しい営業先にあたったくらいで何を言ってるんだ」

「1回の経験で、未来の可能性をつぶしてしまうなんて、もったいない」
などと思いませんか。

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