JHGP会長の小森剛氏は「ゴルフは年齢を問わずに始められる生涯スポーツで、歩行をベースにした適度な運動(1ラウンド平均約7600歩)になり、リフレッシュ性、リラックス効果があります。
また、日光を浴びることで骨粗鬆症予防や、計算など脳を使うことで認知症予防の効果も期待されており、適度なプレッシャーとストレス解消にもなります。健康増進、コミュニティーの形成、人材の育成などにも役立ちます」とゴルフの効用を挙げる。
コンソーシアムの立ち上げについては「ヘルスケアコンテンツ業界とゴルフ関連業界を結びつけ、ゴルフプレーと健康セミナーをセットにして提案したい」という。また初心者やゴルフをやっていない人でも参加できるような企画もしたいという。
プラン例としては、1泊2日の社内旅行でゴルフプレーとゴルフ系健康セミナーを行うツアーの企画、初心者を含めた「スクランブル方式」でのゴルフプレーの設定や、企業を訪問してゴルフ系健康セミナーやゴルフフィットネスなど運動指導、スナッグゴルフというゴルフを始めるための練習(遊び)用具の活用などを考えている。
ゴルフツアーでいうと、たいていの場合はゴルフの技術のセミナー(レッスン)とゴルフプレーをセットにしていることが多い。だが、小森氏が考えているのは技術面ではなく、あくまで健康の増進のためのツアーだ。
例えば、現在協力を依頼しているセミナーの講師には、ゴルフボディチェック&フィットネス、管理栄養士・食育指導士、脳活ダンス(認知症予防)、笑顔トレーニングなどがリストアップされており、そうしたセミナーとラウンドをセットにする。
笑顔トレーニングとゴルフを結びつける企業も
コンソーシアムに参加予定の企業に、ゴルフと健康について聞いてみた。「笑顔トレーニング」はゴルフでの健康維持とどう結びつくのだろうか。
担当する予定になっている一般社団法人「笑顔トレーナー協会」代表理事で株式会社「笑顔育」代表取締役の川野恵子氏はこう話す。
「まず、表情筋を動かすことで健康や印象、心理といったものを向上させる期待ができます。また、スポーツ選手は歯を食いしばる、ということが多いのですが、笑顔でプレーしたほうがいい。例えば、マラソン選手が苦しい時に笑顔になると、脳が勘違いして苦しさが軽減されます。ゴルフでも笑顔でプレーすれば脳が勘違いしてプレッシャーを軽減できる効果があると思います」
表情筋の詳細などはここでは省くが、顔、首、胸の筋肉を緩ませ、笑顔になることで、体が動きやすくなるとともに、精神的にもリラックスする効果があるそうだ。
ただ、笑えばいいというものではないという。普段使わなくなってしまった表情筋をトレーニングすることで「いい笑顔」がつくれるようになる。「笑顔では下の歯が見えるのは、のどに力が入っているから良くないんです。口の周りの筋肉はいうことを聞きにくいので、トレーニングをして、正しい笑顔をつくれるようになりましょう」というのが、今回のゴルフ系健康セミナーのテーマになりそうだ。
川野氏は今回のコンソーシアム設立を機に「今後、ゴルフに特化した笑顔トレーニングのメニューを考えていきたい」としている。笑顔は、ゴルフに限らず、企業の日常業務でも大事なことかもしれない。
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