でね、あさひさん。
この究極の選択に答える前に、もし、あさひさんが「みじめでさびしいのはいやだから友達が欲しいんじゃないです。私は本当の友達が欲しいんです」と思ったとしたら――。
では、僕は聞きます。あさひさんにとって、本当の友達はどういう人ですか? もっと簡単に聞くと、「どんな人と友達になりたいですか?」。
好きになるタイプってわりと決まってないですか? スポーツマンだとかイケメンだとか面白いとか賢いとか。友達になりたいのはどんなタイプですか?
自分だったらどんな人と友達になりたいか
あさひさんの相談を読んでいると、どうも、抽象的な友達を求めていて、具体的な友達のイメージがないように思えるのです。
なんだか、恋に恋する純情乙女みたいな感じです。恋に恋している時は、あんまりタイプはないでしょう? ただ、恋人が欲しいと思うだけなのです。
「どんな人と友達になりたいですか?」
例えば、「気が合う人」。なぜ気が合うのでしょう? 気が合うのは理由があると思いませんか? 同じアーティストが好きとか、趣味が似ているとか、興味のあるものが近いとか。
僕は人間関係は「おみやげ」を渡し合う関係が理想だと思っています。
「おみやげ」って言うのは、あなたにとってプラスになるものです。楽しい話でもいいし、相手の知らない情報でもいいし、お弁当のおすそ分けでもいいし、優しい言葉でもいいし、なぐさめでもいいし、マンガやDVDを貸してあげるのでもいいし、勉強を教えてもいいし。とにかく、あなたがうれしくなったり、助かったり、気持ちよくなったりするものやことです。
AさんとBさんがいて、いつも、Aさんは「おみやげ」をBさんに一方的に渡すだけで、Bさんからは何もお返しがなかったとしたらどうなるか、想像してみてください。
AさんはいつもBさんに、面白い話をしたり、ネットの耳寄りな情報を教えたり、元気づけたり、オシャレ小物をあげたり、グチをきいてあげたりしている。Bさんは、ただそれを受け取り、喜び、聞いているだけ。Bさんは、何もAさんに渡してない。
そういう関係は長続きしないと僕は思っているのです。
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