J2岡山と地元バス「どちらも正念場」コラボの狙い 降車ボタンを押すと「ゴーーール!」の声が

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今回のバスの名称は「サッカー応援で地域課題解決しバス」。チームを応援するだけでなく、ホームゲーム開催時のスタジアム周辺の渋滞や駐車場不足という「地域課題」の解決が狙いの1つだ。松田社長は「(バスの企画は)時期に合わせて何をやるかが重要」といい、今回はJ1昇格の期待がかかるファジアーノ岡山から話があったのを受け、運行開始の1カ月半ほど前から企画を進めた。

ファジアーノ岡山ラッピングバス
バスは従来のラッピング車を使用し車内を中心に装飾した(記者撮影)

ファジアーノ岡山によると、2016年の調査ではスタジアム来場者の5割が自家用車を利用し、周辺では約1.4kmの渋滞が起きていた。現状の具体的な数字はないが、「近隣の商業施設などの駐車場でご迷惑をおかけしているといった声はいただいている」(同チーム)といい、マイカーの代わりにバスを利用してもらえれば渋滞や駐車場不足の対策となる。バス会社側も利用者を増やしたいのは同じ。特別仕様のバスで日ごろから応援ムードを盛り上げるとともに、バスでスタジアムに来場した人向けの企画などを実施し、利用促進につなげたいとの考えだ。

プラネタリウムバスは乗客4割増

今年の利用促進プロジェクトで企画した各種のバスは、一定の乗客数増加の効果を生んでいる。これらのバスは運行時刻をウェブサイトで表示しており、選んで乗ることができるため一般車両の便と利用状況の比較が可能だ。

第1弾として1月に運行した、車内にプロジェクターで星空を映し出す「幸運のプラネタリウムバス」は、通常のバスと比べて乗客数が約4割増加。第2弾の、車内にアート作品を展示し販売もするバスではこれまでに約70万円分の作品を販売した。

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